トップページ > 2019年11月22日 どこ行く?山口食べちゃろ
どこ行く?山口食べちゃろ
 

山陽小野田市編 せめんだる&貝汁

山口県の市や町のおいしい話を二つ聞いてから、その日の気分でココロが動いた方へ突撃取材しちゃうコーナーです。第14回は山陽小野田市へ行ってきます!

山陽小野田市役所の方に聞きました!!

山陽小野田市でおすすめの食べ物、二つ教えてください!!
「せめんだる」と「貝汁」です。
せめんだるの写真
貝汁の写真
 
せめんだる!! “セメントのまち”として知られていた山陽小野田を代表する銘菓ですね!!
はい。「山陽小野田のお土産といえば、これ!」と名前が挙がる銘菓の一つで、セメント町で創業したお菓子屋さんが昭和27(1952)年から作り始めたお菓子です。山陽小野田市は、明治14(1881)年に日本初の民間セメント製造会社(※1)が設立されたまち。昔、セメントは樽(たる)に詰めて出荷されていたことから、せめんだるは、もなかを樽に、セメントを餡(あん)に見立てて作られています。形がかわいいだけでなく、北海道産大納言を使用し、ていねいに炊き上げられた餡が隙間なくたっぷり詰まっていて、とてもおいしいです! 山陽小野田市の名産品に認定されているほか、ふるさと納税の返礼品にもなっています。
器に載ったせめんだるの写真
モンブランせめんだるとあんバターせめんだるの写真
 
市民の皆さんから愛されてきた自慢のお菓子。歴史が詰まっていて、食べたくなります!! もう一つの「貝汁」について教えてください。
かつて、近くの遠浅の海でアサリ漁が盛んだったことから、国道190号沿いにあるドライブインが名物にしようと始められたそうです。おわんいっぱいにアサリが入った貝汁は、アサリのエキスがしみ出ていて、地元でも大人気です! こちらも山陽小野田市の名産品に認定されています。
埴生(はぶ)地区の国道沿いにある、あの有名なドライブインですね?! 最近では、テレビ番組「カミングアウトバラエティ 秘密のケンミンSHOW」などでも紹介され、話題になったとか。
はい!! 24時間営業で、とても広い駐車場が完備されています。カツオブシとコンブの自家製合わせだしに白みそを加えて作る貝汁は大人気で、多い日は何千杯も売れるそうです。
スゴイ! 今回は、テレビ番組で話題になった、そのうわさの貝汁を食べに行ってきます!!

さあ、ドライブインに到着です!! お店の方に聞きました!!

私たち山口県民や、長距離トラックの運転手さんに、おなじみのドライブインです。いつ創業されたのですか?
昭和40(1965)年の創業です。現在、お客さまは、平日だと約1,000人、土曜日・日曜日だと約2,000人から3,000人。全国各地のトラック運転手さんが利用してくださっています。なじみの方も多く、中には引退してからも「おいしかったから家族に食べさせたくて連れて来たよ」と来てくださる方もいて、とてもありがたいです。
名物の貝汁。作り方が独特だそうですね?
アサリは鮮度が勝負。時間がたつと味が落ちます。アサリは1日に3回仕入れ、毛布を掛けておき、貝汁を作る時にも一度にたくさん作って作り置きすることなく、小さな鍋で作っています。効率は悪いんですが、いついらっしゃるお客さまにも、おいしい貝汁を食べていただきたくて、そうしているんです。
湯気が出ている貝汁の写真
貝汁のアサリを箸でつまんでいる写真
それにしても、仕入れたアサリに毛布を掛けておくというのは面白いですね。
アサリは風に弱いため、毛布を掛けるようになったんです。みそも風味を大事にしているので、小分けで少量ずつ仕入れています。カツオブシはだしがよく出るものを使っていますが、高い値段のものではありません。コンブは隠し味。カツオブシやコンブのうま味が強すぎて、アサリのうま味が負けないよう、アサリのうま味が強調される貝汁を作っています。当店はアサリの身より、汁の味をぜひ楽しんでいただきたいんです。
アサリがたっぷり入った貝汁の写真
特盛の貝汁と並の貝汁の写真

…というわけで今回は、貝汁をいただきました!!

大きなおわんに、てんこ盛りの貝!! その迫力に、思わず笑ってしまいました。あったかい貝汁をすすると、磯の香りと、ほんのり甘い白みその味。なぜだかホッとしてきて、うーん、おいしい! トラック運転手さんにとって、我が家を感じさせる一品なのかもしれません。私が頼んだのは「並」なんですが、それにしてもデカイ。おわんの大きさを測ってみると、直径約13センチメートル! 貝もあまりに多いので、食べた後、貝殻を1、2、3…と数えていると、「数える方、多いんですよ」と店員さんがニッコリ。「特盛」の貝汁もあり、そのおわんの直径はなんと21センチメートル超え!! 今年テレビ番組で放送されたときは、翌日から店の前が大渋滞に。県外ナンバーの車もたくさん並んだそうです。いやあスゴイ。
さて、帰り道、「せめんだる」を買いに、そのお菓子を作っているお店に行ってきました。せめんだるの餡は粒餡で、お店の3代目の奥さまによれば、その粒餡作りに昔からこだわっているそうです。夏と冬では糖度を変え、夏はちょっと濃いめ、冬はあっさり。それは、日持ちを考えて、とのこと。昔から変わらないという包み紙をよく見ると…、ん?竜の姿! 竜は小野田セメントのマークだったそうです。
そのお菓子屋さんから最近生まれた、新しいせめんだるにも注目です!! 北海道産大納言とフレッシュバターを合わせた「あんバターせめんだる」と、お店で人気のケーキ「モンブラン」をヒントに作られた「モンブランせめんだる」。昔ながらのせめんだるは、奥行きのある重厚な粒餡の味が魅力なのに対し、あんバターせめんだるは、フワッとしたあんバターが優しくとろけていく口当たりが魅力!! モンブランせめんだるは、栗味のなめらかで濃厚なクリームと、もなかの皮の内側にコーティングされたチョコレートが、一味違ったおいしさを届けてくれます。いろんな味があるって楽しい!! 今は山陽小野田でセメントは製造されていませんが、とびきりおいしい緑茶と一緒に、山陽小野田が誇る歴史が詰まったお菓子、堪能しました。貝汁も、せめんだるも、まちの歴史を感じられる一品。皆さんもぜひ山陽小野田市へ!!
  1. 会社名「セメント製造会社」として設立。後の「小野田セメント株式会社」。現在の「太平洋セメント株式会社」。 本文※1へ戻る